こんにちは、世界を旅する犬猫写真家、新美敬子です。今回の旅先は、エーゲ海東部にあるギリシャのロドス島(ロードス島)です。前編で城塞で囲まれたロドス旧市街を、後編でアクロポリスのある町リンドスを紹介します。

 木陰にあるカフェ。テーブルの荷物置きを占領している猫は、ラッキーという名前です。店の人によれば、ラッキーはこの場所でお客さんを招いているのだとか。どのカフェに入ろうか迷っているお客さんは、ラッキーの姿が視界に入るやいなや、「きゃぁ、猫がいる〜。ここに座ろう」と吸い寄せられるのだそうです。

 ズズズズズ・・・と不思議な音がしたので、見てみると、猫が椅子を動かしていました。きっと、頭を掻こうと思ったら、椅子が動いてしまったのでしょう。右目がブルー、左目がゴールドのオッドアイの猫でした。

エーゲ海の東部にあるドデカネス諸島。赤丸の中、右下の一番大きな島がロドス島(Googleマップ)
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 ロドス島は、エーゲ海東部に位置するドデカネス諸島で一番大きな島です。以前ドデカネス諸島のコス島とカリムノス島をご紹介しましたが、ご覧いただきましたか?

ギリシャで優雅に行き倒れている愛らしい猫たち
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/58902

おばあさんの飼い猫がくれた感動の「猫の恩返し」
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/58903

 ロドス旧市街は、ロドス島の北端にあり、城壁と堀に囲まれています。1988年、「ロドスの中世都市」として世界遺産に登録されました。聖ヨハネ騎士団が築いた城塞都市が、往時が偲ばれる形で現存していることが評価されました。

 およそ600年の歴史を持つ石造りの城塞は、ていねいに造られています。砦の上にあるのは弓矢を射る穴(狭間)です。