9月22日、第75回国連総会においてビデオを通じて一般討論演説を行う習近平国家主席(写真:新華社/アフロ)

 10月1日、中国は71回目の国慶節(建国記念日)を迎え、14億人が8連休の初日に沸いた。この日は、中秋の名月である「中秋節」(旧盆)とも重なり、「双節」(二つの祝日)と持て囃された。

 ところがこの日、海を挟んだ日本側では、中国側の「祝賀ムード」に水を差す動きがあった。尖閣諸島を含んでいる「日本最南端の自然文化都市」沖縄県石垣市が、市のホームページで、「尖閣諸島字名変更に伴う郵便番号の設定について」と題した発表を行ったのだ。

 それによると、「日本郵便株式会社八重山郵便局から郵便番号設定のお知らせがありました」という。そして石垣市は、尖閣諸島の新しい郵便番号「〒907-0031」をお披露目したのだった。

地名に「尖閣」を明記

 これは6月22日に、中山義隆石垣市長が、市のホームページで発表した下記の通知に呼応したものだった。

<本日、石垣市議会本会議において、尖閣諸島の字名変更の議案が可決されました。これは、以前より石垣市字登野城2390番地から2394番地までの字名地番がついていた尖閣諸島を、石垣島に所在する字登野城と区別するために、尖閣諸島の字名を「字登野城」から「字登野城尖閣」に変更するもので、地方自治体の行政手続きの一つです>

 要は、住所の地名に「尖閣」と明記することで、尖閣諸島が沖縄県石垣市に属していることを明確化しようとしたわけだ。