日本学術会議の存在意義が問われ始めている

 日本学術会議が推薦した新会員が首相官邸で覆されて大騒ぎ・・・。

 東京大学総長選考の現実には無風の状態で火のない所に煙を立てるのとはわけが違い、これはまた下品なことをしたものだ・・・。

 そう思いながら追加報道を見ていたのですが、まあこれが揃いも揃って「日本学術会議」とは何たるものか、およそわきまえない、説明にも何にもなっていない怪説だらけで呆れました。

 筆者は2004年、黒川清・日本学術会議会長のもとで「第三次科学技術基本計画」の学術会議分のドラフトを自由に(今ですからハッキリ書きますが、好きなように)加筆改訂させてもらった経験があります。

 30代の私に、「縦横に腕を振るってよろしい。責任は俺が取るから」と投げてくれた黒川さんは、本当に器量の人で、のちにも3.11以降の福島など様々な案件で、大変多くご指導をいただきました。

「政策提言を出す」のが、学術会議の仕事です。

 この経験のおかげで、政策を書くことに関しては、30代半ば以降かなり慣れました。

 知る人は知るように、戦略マン政策職人もやっているわけですが、公務なので連載にはほとんど記しません。

 しかし、ごく最近、私は学術会議のとある小委員会を見捨てたばかりです。あまりにもバカバカしいので相手にしないことにしました。

 まあ率直に言いますと(定評がありますので)小委員会を作って3年だか6年だか、アクティビティがゼロなので、何とか助けてほしいと頼まれたのです。

 六本木の建物で、5省庁から次官級などにも来てもらってシンポジウムも開き、提言も2回まるまる、大がかりなものを、完全に一人で書いてやりましたが・・・。