ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長。彼は1994年以降、一貫して投資家だった(写真:アフロ)

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 ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長が立ち上げたソフトバンク・ビジョン・ファンドで大きな損失が出た、孫氏がアマゾンやグーグルなど米IT大手の上場株の運用に乗り出した、孫氏はウォーレン・バフェットになれるのか──と、ここ最近、孫氏の動向が世間の注目を集めている。この手のニュースを耳にして、著者も「孫氏のビジョンって、『情報革命で人々を幸せに』じゃなかったの? 投資家になってどうするの?」と思ってしまった。孫氏は変節してしまったのだろうか。

 結論から言えば、孫氏は少なくとも1994年以降は起業家ではなく、一貫して投資家だったと考えられる。しかも、利益よりも情報をリターンとして得てきた特異な投資家である。孫氏の“正体”を明らかにするため、まずは簡単に彼の半生をひもといてみよう。