戦後75年が経過し、日本の安全保障を取り巻く環境は大きく変わっている。写真は2019年8月15日の戦没者追悼式(写真:AP/アフロ)

「戦争」が非日常ではなくなった今日この頃

 この時期になると、広島や長崎に核爆弾が投下され、非戦闘員である多くの日本人が殺害された悲しい記憶を思い出さざる得ません。8月15日の終戦記念日に向けて、「もう戦争だけはしたくないな」と思い返す一週間を過ごすのが定番になりました。

 一方、香港では、民主化活動の女性スポークスマンであった周庭さんが意味の分からない中国の法律に違反したとして逮捕され、重罪を意味する後ろ手に手錠をかけられた姿が動画で流れています。こういった映像を見ると、「戦争」の二文字は決して非日常ではないのだという思いが冷たい汗とともにこみ上げてきます。状況によっては、日本もチベットや新疆ウイグル、香港、台湾などとともに中国の外縁として緊張の中で暮らしていくことになるのでしょうか。