新型コロナウイルス感染症と水害は原因が同じ。写真は昨年10月の台風19号で冠水した千葉県成田市の道路(写真:アフロ)

 予想されたことではありましたが、ついに第1波がやって来てしまいました。

 7月4日未明から熊本県と鹿児島県で記録的な大雨となり、熊本県南部をはじめ各地で土砂崩れが相次ぎ、一級河川の球磨川が氾濫。

 本稿を準備している段階で2人死亡、15人心肺停止という17人の犠牲が報道されており、被害の拡大が懸念されています。

 気象庁は最高レベルに相当するレベル5の大雨特別警報を発令、球磨川はほぼ全域で氾濫し、雨脚が弱まった直後から行方不明者の捜索も手作業で進められています。

 しかし、捜索隊員はマスクをしているものの、直後に町で後片付けをしている人を撮影した動画では、マスクを着けている姿はほとんど確認できませんでした。

 翌日になると、今度はなぜか少年サッカーチームがマスク着用、わざわざユニフォームで勤労奉仕している報道などは目にしました。

 これはこれで如何なものか、まず自宅の復旧が先ではないかと首をひねらざるを得ませんでしたが・・・大人はマスクをしていない写真が目につきました。

 それはそうでしょう。大雨のさなかの深夜でも気温は23度、日中は26度と「夏日」で、崩れ落ちたがれきや土砂を取り除く作業、とてもではないですが、マスクなどつけてやってはいられません。

 熊本県、鹿児島県の新型コロナウイルス感染症パンデミックの蔓延状況はどうなっているのでしょうか?

 鹿児島県は確認済みの感染者数が51、死者はいまのところカウントされていません。

 熊本県は確認済みの感染者数が49、死者は3人。

 これを人口100万人あたりに直すと

 鹿児島県は感染者数32、熊本県は感染者数28で死者数2。

 この値は東京都の感染者数468、死者数23、全国平均の感染者数150、死者数8と比較すると有意に少ない値ですが、決してゼロではありません。