米ボーイング社の無人機「X-45A」

 サウジアラビアの石油施設に対する無人機突入攻撃、イラン革命防衛隊ガーセム・ソレイマニ司令官の無人攻撃機での殺害は記憶に新しい。

 無人偵察機と無人攻撃機は、アフガニスタンやイランでもテロ対策で効果を発揮している。

 日本は、大型の無人偵察機グローバルホーク3機を2021年度から順次配備する。

 韓国も、グローバルホーク4機の配備を年内に完了する予定である。

 北朝鮮(以後、北)は、韓国が無人偵察機を配備することに、「好戦狂としての本性をさらけ出す、無謀な軍事的妄動だ」とヒステリックに非難している。

 南北国境から離れた領土内部での北軍や党の要人の動きを、高性能の無人偵察機で覗き見られ、その結果、ミサイルが撃ち込まれることを恐れ、忌み嫌っているのであろう。

 特に、これらが金正恩委員長や党の要人を狙って殺害できる米軍無人攻撃機「プレデター」と連携されることを恐れている。

 北は、韓国との戦いを想定した場合、高性能の短距離弾道ミサイルを開発・装備することによって、勝ち目を見出そうとしている。

 この場合の大きな問題点は、ミサイルの攻撃目標となる港に停泊する米海軍艦艇の位置、在韓国米空軍の戦闘機・爆撃機の滑走路待機状況などの情報を収集することができないことだ。

 ここに大きな欠陥がある。