企業の入り口には出社する人の体温を測る装置が据えられた(2月25日、韓国の首都ソウルで、写真:AP/アフロ)

 新型コロナウィルスが世界中で猛威を振るっているが、韓国でも連日感染者が急増している。

 政府も企業も必死の対応策に追われている。感染者の急拡大で、一部では、4月の総選挙延期論も出ている。

 韓国の感染者数は、2020年2月21日を機に激増している。

 それまでは、「今日も新規感染者はゼロでした」と発表する日も少なくなかったが、この日を機に状況が一変してしまった。

2月21日を機に感染者急増

 ソウル中心部から直線距離で東南部に237キロメートル離れた大邱(テグ)地域で感染者が急増してしまったのだ。

 宗教団体の行事への参加者を中心に一気に拡散してしまった。

 新規感染者数は、21日に100人に達し、その後、22日229人、23日169人、24日は231人に達してしまった。26日も午後4時時点で144人増加した。

 文在寅(ムン・ジェイン=1953年生)大統領は23日に、警戒レベルを最高段階の「深刻」に引き上げて必死の対応を続けている。

 26日には直接大邱を訪問して必要な措置を指示し、医療関係者を慰労、全面的な支援を約束した。

 宗教団体の行事や礼拝には1000人単位の参加者がある。狭い空間に一緒にいることから、スーパー拡散になってしまった。