2040年までに全事業活動からのCO2排出を実質ゼロにするとの目標を掲げたジェフ・ベゾスCEO(写真:AP/アフロ)

 米アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は2月17日、自身のインスタグラムのアカウントで、気候変動対策のための基金を設立すると明らかにした。

「気候変動は地球にとって最大の脅威」

 今夏より、環境問題に取り組む科学者や活動家、非政府組織(NGO)などに、「ベゾス・アース・ファンド(Bezos Earth Fund)」を通じ、100億ドル(約1兆1000億円)を拠出するという。

 同氏は「大企業や中小企業、国家、国際団体、個人との共同活動」と説明。「気候変動は地球にとって最大の脅威だ。気候変動が及ぼす破壊的影響と闘うために、従来の方法の強化と新たな方法の探索の両面で協力したい」とも述べた。

 米ウォールストリート・ジャーナルによると、アマゾンの広報担当者は、この投稿の内容が事実であることを認めた。同氏が宣言通りに基金を立ち上げれば、気候変動問題に取り組む、米国で最大規模の基金になると同紙は伝えている。

再生可能エネルギーへの投資や自身の慈善基金も

 ベゾス氏は、米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏や慈善家のジョン・アーノルド氏が共同会長を務める、再生可能エネルギー技術開発企業に投資するベンチャーキャピタル「ブレークスルー・エナジー・ベンチャーズ」の取締会メンバーでもある。

 また、2018年に設立した慈善基金「ベゾス・デイ・ワン・ファンド(Bezos Day One Fund)」にも私財を投じ、ホームレス世帯の支援活動を行う非営利団体などに資金を提供している。