カリフォルニア州クパチーノにある本社で開催された米アップル新製品発表会「iPhone11」などが登場(写真:ロイター/アフロ)

 ロイター通信によると、米アップルが9月10日に発表した新型「iPhone」は価格を引き下げたものの、アジア諸国での反応は薄いという。

目新しさがない「トリプルカメラ」

 とりわけ、アップルが重視している、世界最大のスマートフォン市場である中国では、より低価格で機能満載のスマートフォンが多く市場に出回っており、iPhoneは同国の消費者にとって魅力が少ないという。

 アップルは10日、3つの新型iPhoneを発表した。廉価モデル「11」の米国価格は699ドルからと、昨年(2018年)に発売した「XR」よりも50ドル下げた。これは、毎年価格を引き上げてきたアップルにとって異例の方針転換だと言われている。

 また、上位モデルの「11 Pro」(999ドルから)と「11 Pro Max」(1099ドルから)は背面に3つのカメラを搭載する。

 しかし、こうしたトリプルカメラ搭載の製品は、すでに競合の中国ファーウェイ(華為技術)や韓国サムスン電子が市場投入していて、目新しさがなく、驚くものもないという。

中国で依然割高

 シンガポールに本部を置く調査会社カナリスによると今年4~6月の中国スマートフォン市場におけるメーカー別出荷台数は1位から、ファーウェイ、中国オッポ(広東欧珀移動通信)、中国ビーボ(維沃移動通信)、中国シャオミ(小米科技)、アップルの順だった。