ドナルド・トランプ大統領が世界を揺さぶり続ける──いま、こんなことを書いても決して奇異ではないだろう。ワシントンでも、東京でも、各種メディアが伝える主要ニュースは文字通りトランプ大統領が主役の出来事ばかりだといってよい。

 米中関税戦争、北朝鮮の非核化、イランとの対決、ベネズエラ内戦への介入など、現在の国際激動をみても主要な出来事の中心に立つのは常にトランプ大統領である。それぞれの事件や潮流の行方も、同大統領の動向に左右される。まさに世界の「時の人」である。まして米国の内政では、トランプ大統領の役割はさらに巨大となる。

 だがそのトランプ大統領も、米国の元首としての職務のスタート時は米国民の間で好き嫌いが激しかった。いわゆるエリート層は、当初から反発する人が圧倒的多数だった。主要メディアも激烈な反トランプ報道を展開した。それに対して同大統領は、メディアを「米国民の敵」とまで呼んで対決した。

 こうした特殊な事情もあって、トランプ大統領への世論調査での支持率は歴代大統領と比較して低かった。ところがここへ来て、前任のバラク・オバマ大統領の同時期の支持率を数ポイントも上回る「45%」台という数字を記録したのだ。

米国で行われている世論調査

 ここで、改めて米国内の世論調査について説明しておこう。

 2016年の大統領選挙で各種世論調査機関は大きなミスを冒し続けた。簡単にいえば、共和党ドナルド・トランプと民主党ヒラリー・クリントンという両候補の対決で、大多数の世論調査機関が独自調査に基づいて「クリントン勝利」という予測を最後の最後まで公表し続けたのだ。

 米国の各種世論調査機関としては、ギャロップ社やラスムセン社が広く知られている。大手の新聞社やテレビ局が独自に世論調査を実施する場合も多い。

 世論調査機関の中には、前回の大統領選での予測ミスによって信用を失い、閉鎖するところもあった。また業界での最古参、最大手のギャロップは長年、世論調査を毎日実施し、その日ごとの大統領の支持率、不支持率を発表してきた。ところがギャロップは経済的な理由なども挙げて、2018年からその連日調査を中止した。