グーグルのAI倫理委員会、発足1週間で解散 人選に社内から猛反発

米グーグルのロゴ(2019年2月16日撮影、資料写真)。(c)Lionel BONAVENTURE / AFP〔AFPBB News

 インドの競争法当局が、同国における米グーグルの商慣行について、違反があったかどうかを見極めるため、本格的な調査に乗り出したと、米ウォールストリート・ジャーナルや英ロイター通信が報じている。

欧州同様にグーグルの商慣行を問題視か

 インド競争委員会は、昨年(2018年)、グーグルの検索エンジンがその支配的な地位を乱用し、自社サービスを優位に扱ったとして、グーグルに13億6000万インドルピー(約21億円)の制裁金を科した。

 一方、今回、インド当局が調査するのは、欧州で問題視され、昨年、巨額の制裁金を科せられたものと同じ内容だと、ロイターなどは伝えている。インド競争委員会は今後数カ月、グーグルに対する本格的な調査を行う。その間、グーグルの幹部を招集するという。

 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会(EC)は昨年7月、グーグルがモバイルOS(基本ソフト)「Android」のライセンス制度を利用し、ネット広告事業で他社の参入を妨げているとし、43億4000万ユーロ(約5300億円)の制裁金を科した

検索とブラウザーの選択肢を提供

 グーグルはこれを受け、昨年10月、欧州におけるAndroidのライセンスモデルを変更すると発表。それまで同社は、アプリ、音楽、動画、書籍などのデジタルコンテンツを配信する「Google Play」をプリインストールして販売するスマートフォンメーカーに対し、検索アプリ「Google Search」とウェブブラウザー「Chrome」を併せてプリインストールするよう義務付け、その代わり、これらをすべて無償で提供していた。