(英フィナンシャル・タイムズ紙 2019年5月10日付)

チャーチル元英首相の未発表論文、地球外生命の可能性示す

Vサインを掲げるウィンストン・チャーチル英首相(当時、1950年1月1日撮影)。(c)AFP〔AFPBB News

 覇権国にとって最もつらいのは、自らの権勢の衰えを目の当たりにすることだ。

 米国のドナルド・トランプ大統領による怒りのユニラテラリズム(単独行動主義)は、それが中国との貿易戦争であれキューバへの制裁措置であれ、力があることの証拠だと思われている。

 しかし見方を変えれば、大統領による好戦的なツイートの嵐は、神話化された過去による苦痛の叫びとなる。

 第2次世界大戦が終わりに近づいた頃の話だ。フランクリン・ルーズベルトはウィンストン・チャーチルとの会談に備える際、国務長官のエドワード・ステティニアスから、この英国首相への接し方に注意するようアドバイスを受けた。

 チャーチルは戦後の新しい国際秩序を受け入れるのにきっと苦労するだろう、英国は長期にわたって世界のリーダーの座にあったから、英国人は2番手の役割に慣れていない――というのが進言の内容だった。

 ステティニアスは正しかった。

 戦争のおかげで英国は破産していた。米国は逆に好景気を謳歌していた。平和が到来すると、西側世界の盟主の座は正式に米国に移った。英国は気持ちの整理がつかず、長く苦しむこととなった。

 1956年にスエズ紛争にからんで屈辱を味わった後でさえ、立場の変化を認めたがらなかった。