前回のプレミア12では、日本と韓国は準決勝で対戦。先発の大谷翔平は7回まで完璧に韓国打線を抑えたが、9回に則本昂大、松井裕樹、増井浩俊が攻め立てられ、逆転負けを喫した(写真:Yonhap/アフロ)

 お隣の国は日本のことを余程嫌いらしい。韓国球界が〝日本潰し〟に心血を注ごうとしているという。

 まず彼らの最初のターゲットは半年後の今年11月2日に開催が迫った、4年に1度開催される「WBSC世界野球プレミア12」だ。2020年東京五輪の出場権獲得を目指す韓国にとって同大会は是が非でも負けが許されない。すでに決定済みの同大会組み合わせでは予選C組に入り、キューバとオーストラリア、カナダと同じ組になった。世界ランキング3位の韓国から見れば対戦相手の3カ国いずれも順位が格下だけに同国内外から楽観視する声も上がっているものの、やはり勝負事の行方は分からない。

 韓国が東京五輪の出場権を手にするためには、アジア・オセアニア地域の同大会出場国(五輪開催地で無条件に出場が決まっている日本を除く台湾とオーストラリア、韓国の3カ国)の中で1位になる必要性がある。さらに同大会参加国の中においても6位以上にならなければいけない。これらのハードルを乗り越えて大願成就を成し遂げるためにも予選突破は絶対条件だ。だからこそ現段階から韓国代表側は同大会への準備に余念がなく、これまで参加した国際大会以上の異例の早さでメンバー選考に向けた代表候補選手のチェックと本番の試合における入念なシミュレーションを密かに繰り返している。

前回大会、日本は9回に衝撃の逆転負け

 ちなみに韓国は2015年に開催された前回大会のディフェンディングチャンピオン。東京ドームで行われた準決勝で、当時の小久保裕紀監督率いる侍ジャパンを相手に、3点を追う9回、一挙4得点を奪って逆転勝ちを果たした試合は日本中に大きな衝撃をもたらした。

 そんなゲンのいい大会であるにもかかわらず、今の同国代表側にまったく手綱を緩める様子はなく、むしろ前記したように過去最大級の力の入れ具合を感じさせている。その理由こそが冒頭にある「日本潰し」なのだ。稲葉篤紀監督率いる侍ジャパンには何が何でも栄冠をつかませまいと躍起になっているというのである。