(英エコノミスト誌 2019年3月23日号)

NZ、モスク銃乱射受け情報機関に「侵入的活動」を許可 監視対象人数も増加

ニュージーランド南島のクライストチャーチで発生したモスク(イスラム礼拝所)銃乱射事件の後、現場の一つとなったヌール・モスクに花束を手向ける警官(2019年3月19日撮影、資料写真)。(c)William WEST / AFP〔AFPBB News

 「こんなのニュージーランドじゃない」という言葉が全国で繰り返されている。

 白人至上主義者がクライストチャーチにある複数のモスクを襲撃したことにショックを受けたこの国は、礼拝の最中に殺害された50人の死を悼んでいる。

 慰めの言葉が歩道にチョークで記される。白人のニュージーランド人がイスラム教徒の移民を静かな場所に連れ出して謝罪し、マオリの人々が死者を弔う「ハカ」を舞う。

 追悼集会には数万の人々が参加した。花屋の花も売り切れた。

 ジャシンダ・アーダーン首相はリーダーシップを発揮し、思いやりを示した。

 イスラム教徒が用いるスカーフを身に着けて現れ、国中が犠牲者(多くは移民で、難民も含まれていた)とその遺族の味方だと強調した。

 「彼らは、私たちです」と首相は述べた。その中に、暴力を振るった当人は間違いなく含まれていない。

 というのは今回の事件で、比類なく開かれ、かつ寛容な土地だというニュージーランド自身のイメージも攻撃されたからだ。

 多くの国民にとって救いなのは、容疑者がタスマン海の向こう岸に位置するあの荒々しいオーストラリアで育った人物であることだ。