(英エコノミスト誌 2019年3月16日号)

英議会、EU離脱延期を可決 協定案は再採決へ

英ロンドンの首相官邸から出るテリーザ・メイ首相(2019年3月14日撮影)。(c)ISABEL INFANTES / AFP〔AFPBB News

英国の政治危機はまさに最悪の事態に到達した。議会が主導権を握らねばならない。

 英国が欧州連合(EU)から離脱しようとした試みの物語を後世の歴史家が記述する段になったら、3月第3週が、この国がようやく自分を取り巻く状況のひどさを把握した瞬間だったと見なされるかもしれない。

 国民投票にあたって、離脱派は有権者に対し、ブレグジットなんて簡単だ、英国は「すべてのカードを手にしている」のだからと請け合っていた。

 ところがこの週、議会下院はテリーザ・メイ首相がEU本部との交渉・再交渉に2年の歳月を費やした離脱協定案を鼻で笑い、再度否決した。

 賛否の差は149票という、英国の近代議会史上4番目に大きなものだった。

 その翌日には、首相がかつて予備の案としていた「合意なき離脱」も退けた。首相は議会を制御できなくなった。

 3月13日の重要な採決では閣僚が4人造反した。ブレグジットをめぐって以前から割れていた保守党、労働党双方で、党内派閥がさらに強い怒りをあらわにする小派閥に分裂してしまっている。

 しかもこれらすべてが、離脱期限のわずか2週間前の話だ。