(野崎大輔:組織人材開発コンサルタント)

 前回、前々回と、働き方改革の本質は生産性の向上だと述べてきました。そのためには、社員が辞めないような会社作りをしないといけないとも言ってきました。しかし、時には辞めてもらわなければならない社員も存在します。それは、往々にして生産性向上を阻害する要因になっている「問題社員」です。

(前々回)そんなに甘くない! 中小企業「働き方改革」の現実 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/55792

(前回)コレをやったら失敗する、中小企業の「働き方改革」 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/55793

問題社員は組織のがん細胞

「問題社員」と一口に言っても、様々なタイプがあります。

 例えば、「根はいい人なんだけど、仕事が出来ない」というタイプ。こういう人はまだ見込みがあります。根気強く育てていけば活躍できる人材になる可能性があります。基礎力を徹底させて、仕事を通じて育成していくことになります。

 しかし、仕事が出来ても、会社に対して文句や不平不満ばかりを口にして組織に悪影響を及ぼす社員は気をつけなければなりません。こうした社員は「反“会社”勢力」と言っています。

 会社に勤めているのであれば、会社の経営理念や方針に沿って業務に当たるというのが大前提です。会社の方針に対して反抗的で、文句ばかり言っているような社員は、仕事が出来る人だとしても、組織に悪影響を及ぼすのであれば辞めさせた方がいいと私は思っています。