ニューヨークでのイベントに登場した近藤麻理恵さん(写真:AP/アフロ)

「彼女の名前をみない日はない!」。そんなふうに感じるほどに、いま米国では片付けコンサルタント近藤麻理恵さんの知名度が急速に高まっている。1月に米国で2500万人の有料契約者を持つ動画配信サービス「ネットフリックス」が独自番組を配信し始めたことがきっかけだ。西欧諸国では「モノ」としかみられない家具や洋服に対して、まるで感情を理解する存在に話しかけるように「ありがとう」といいながら、テキパキと不用品を整理整頓する姿が、米国人の目には新鮮に映った。

 2001年の米同時多発テロ事件や08年の金融危機を多感な時期に経験した「ミレニアルズ(約40歳以下)」は米国版「ロスト・ジェネレーション(ロスジェネ)」とも呼ばれ、上の世代よりも物欲が低いといわれる。「ときめかないモノはいらない」という近藤さんのメッセージは、「大量生産・大量消費」に背を向け始めた米若年層の心に響いた。ただ、米国での知名度が上がるとともに「アンチ・こんまり」の意見も出始めるなど、さらなる飛躍には課題も見え隠れする。

WSJの見出しに踊った「マリエ・コンドウ」

 Twitter goes full Marie Kondo――。

 2月上旬に、米有力経済紙ウォール・ストリート・ジャーナルがツイッターの決算を報じた際の見出しだ。意訳すると、「ツイッターが事業内容を近藤麻理恵ばりに大掃除した」という感じだろうか。

 ツイッターが幽霊利用者を含めて必要以上に事業規模を大きくみせる行為をやめて、ネット広告収入の拡大につながるコアなユーザー数「デイリーアクティブユーザー(DAU)」を初公開した決算内容を「こんまりした」と表現したわけだ。ちなみに、この記事では、この決算発表後に株価が動かなかったことを「ツイッターはこんまりのようにキチンと財務指標をお掃除したのに、投資家はときめかなかった」と表現し、もう一つのこんまり用語「ときめき(Spark joy)」まで登場させてみせた。