足許、景気低迷が長年続き以前のように中間層に勢いはなくなっている。

 これに対して既得権益層、つまり資源・エネルギーを中心とする政府系企業、それに連なる政府関係者、政治家などはさほど不景気の影響は受けず、相対的に優位な立場にある。

 これが青サイレンの車の増加につながっているのではないだろうか。

 既得権益の分配にあずかるために重要なのは競争原理ではない。

 1月末にトランスペアレンシーインターナショナルは毎年恒例の腐敗認識指数ランキングを発表した。

 プーチン大統領は昨年の施政方針演説で経済成長とともに腐敗の根絶を訴えたものの、今年のロシアのランキングは前年135位から後退して調査180か国中138位、「ヨーロッパで最も腐敗した国」との不名誉な評価を得た。

 開発経済学の教えるところでは、国が豊かになると腐敗は減るものとされている。ところがロシアは1人当たりのGDPが1万ドルを上回るようになっても腐敗が減らない例外的な国である。

 ロシアの腐敗体質がどれほどロシアの経済成長のマイナス要因となっているか定量的に把握することは難しいが、プラスに寄与していないことは明らかであろう。

 「景気は気から」とは言うが、ロシアの腐敗体質が多くのロシア国民に「無気力」をもたらしているとすればロシアの自律的な経済成長は容易ではあるまい。