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イノベーション
2019.02.08

未来は不透明、8K・ドローンの持続的イノベーション
IoT時代、<イノベーションの成果>が変わる

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モノやヒトを運ぶ大型の商用ドローンは離陸するか?

 今や小型ドローンは、空撮、工事現場の測量、送電線の保守点検、農薬散布など、従来は小型飛行機やヘリコプターが担ってきた役割をより手軽に、低コストで代替できるようになってきている。

中国DJI社の小型ドローン。(筆者撮影)

 CES2019では、100社を超える企業が主に中国大陸からやってきていたが、小型ドローンのシェアの約70%は中国・深センのDJI社に握られており、同じ土俵で戦うのであれば生き残れる可能性は「今も・これからも」ほぼゼロである(GoProが2017年ドローンカメラに参入したが、DJIに駆逐されて経営が傾いたことは記憶に新しい)。

 可能性があるのは覇者DJIとガチンコの勝負にならない、大型の産業用ドローンや水中ドローンのようなニッチな領域か、もしくは技術的なチャレンジと大規模なインフラ投資を前提にして、モノやヒトのように一定以上の重量のある物体を「安全」かつ「正確」に運べる商用ドローンの領域だろう。

 後者については、CES 2019の連載初回で取り上げた通り、高速・大容量の5Gの通信ネットワークが整備されるとともに、その期待は否応なく高まると推察される。

【参考】CESで体験したカスタマーエクスペリエンスの近未来
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/55229

 ドローンの進化系である、電動の垂直離着陸機(eVTOL:Electric Vertical Take Off and Landing)を使って、この新規ビジネス「空飛ぶタクシー」への参入の準備を虎視眈々と進めているのが(CES 2019には出展はしていなかったが)「ウーバー・エア(uberAIR)」だ。

 ウーバーが先鞭をつけた地上のライドシェアの市場だが、リフト(Lyft)など強力なライバルの出現で米国ではサービスのコモディティ化が進み、料金の値下げ圧力が高まっている(つまりウーバーの収益の下振れ要因になっている)、というのがこのプロジェクトの背景のひとつであると考えられている。

【参考】日本での視界は良好か?「空飛ぶ自動車」の未来
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54071

 ちなみに、ウーバーが発表している「空飛ぶタクシー」のロードマップによると、

2020年まで:ロサンゼルスやダラス近郊などで飛行実験を開始
2023年まで:ウーバー・エアのサービスをリーン・スタート
2028年(ロサンゼルスオリンピック・パラリンピック開催):完全商用化
2030年代:自動飛行の実現

という。

 今回のCES 2019でコンセプト機を展示し、来場者の度肝を抜いたベル・ヘリコプター社は、ウーバー・エアとの提携が取り沙汰されている数社のうちの1社にあたる。

 筆者が早速、ブースで担当者に質問したところ、ベル・ヘリコプター社としては当面、自動運転・電動ではなく、有人飛行・ガスタービンでのプロペラ駆動で飛ぶことを目標とする、とのことだった。

 ボーイング社と共同開発で軍用輸送ヘリコプター「オスプレイ」を開発導入し、決して少なくはない事故の発生で常に風当たりの強い同社にとってみれば、この慎重なアプローチは至極当然のことなのだろうと合点がいった。

ベル・ヘリコプター社は有人飛行・ガスタービンによるプロペラ駆動から「空飛ぶタクシー」を目指す。(筆者撮影)
JBPRESS

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