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イノベーション
2019.02.01

P&GがCES初出展、美容の破壊的イノベーションとは
IoT時代、<お客さまの美容体験>が変わる

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「もしもこんなことができたら(What if)?」という問いかけ

 そのほか、Gillette The Heated Razor(ジレット加熱式カミソリ)はプロトタイプ出展だということだったが、P&Gが標榜するブランドビジョンと親和性が高いという点で興味深い打ち出しだと感じた。

 電動ヒーター内蔵のこのカミソリは、蒸しタオルを顔に当てた時と同じくらいの適温を瞬時に提供するだけでなく、お客さまがヒゲを剃り続ける間、その温度を維持し続けるというものだ。

 “P&Gは、日用品とサービスに最新テクノロジーを融合することで人々の生活を変えていきます。「もしもこんなことができたら(What if)?」という質問に答えていくことで、優れたコンシューマーエクスペリエンスを提供していきます”

Marc Pritchard - Chief Brand Officer, Procter & Gamble
 

 ジレット加熱式カミソリの「もしもこんなことができたら(What if)?」は、毎朝の髭剃りにおける、髭剃り前の気持ちの良い蒸しタオル体験(そう、ちょうど理髪店で体験するような瞬間だ)ではないか。

【参考】Gillette The Heated Razor
https://www.youtube.com/watch?v=RmcCn55ef_Q


 多くの男性にとって、髭剃りは忙しい朝の時間帯での面倒な儀式に過ぎないかもしれないが、P&Gが考えるようなお客さま主語のアプローチで、少しだけディライトな体験に転換することができるかもしれない。

 P&Gは本来の得意分野である、お客さまに幅広くリーチできるマスマーケティングのアプローチと、AIやIoTを技術基盤とする、高度にパーソナライズされたOne to Oneマーケティングの手法とのハイブリッドな融合によって「美容の概念に破壊的イノベーションを起こそう」と真剣に企てているようだ。

 未来は企業の意思でどのようにでも変えることができる。ただし、競争優位な未来を描くためには、ブランドが持つDNAや強みを生かしながら「摘むべき未来」を冷静に決断することが重要だ。

 企業がAIやIoTのテクノロジーを自社の製品やサービスにいかに導入するかということ以上に、お客さまをいかにブランドの価値創造プロセスに戦略的に取り込むかについてのマーケティングセンスが問われてくる時代になった、と言っても過言ではないだろう。

 次回・CES 2019特集最終回は『誰がための技術?』というテーマで、テクノロジーと市場ニーズの乖離が目立ち始めたドローン、8Kテレビについてレポートしたい。

(続く)

JBPRESS

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