(英フィナンシャル・タイムズ紙 2019年1月21日付)

習主席、保護主義に警鐘 トランプ新政権にらみ、ダボス会議で講演

スイス・ダボスで開催された世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で講演する中国の習近平国家主席(2017年1月17日撮影)。(c)AFP/FABRICE COFFRINI 〔AFPBB News

 今から2年前、今週また始まる「世界経済フォーラム年次総会(通称ダボス会議)」で、中国の習近平国家主席は自らをグローバル化の庇護者として位置づける講演を行った。

 「好むと好まざるとにかかわらず、グローバル経済は逃れられない大きな海だ」

 米大統領に選出されたばかりのドナルド・トランプ氏が敵、味方を問わず貿易戦争を仕かけるのにいそしむ傍ら、習近平氏はこう言った。

 「経済国の間を行き交う資本、技術、製品、産業、人の流れを絶ち、大海の水を孤立した湖や川へ戻そうとする試みは、とにかく不可能だ」と断言し、中国の経済開放があらゆる形で中国と世界の双方を豊かにした例を挙げてみせた。

 それも、もう終わりだ。

 あのダボス会議の1年後、習氏は国家主席の任期制限を廃止し、毛沢東時代へと逆戻りする策を講じた。

 中国は改革について逆行し始め、非生産的な国有企業のさらなる成長を促し、競争を減退させ、すでに進んでいた景気減速を悪化させた。

 この減速に対処するうえで、中国政府は昔のやり方に頼った。債務で問題を覆い隠すやり方がそれだ。