(英フィナンシャル・タイムズ紙 2018年12月21日付)

トランプ氏、マティス氏批判で同盟国に矛先 「付け込ませない」

ジェームズ・マティス米国防長官(2018年3月29日撮影、資料写真)。(c)Brendan Smialowski / AFP〔AFPBB News

 そして誰もいなくなった。

 米国防長官を退任するジェームズ・マティス氏はドナルド・トランプ大統領の「大人の枢軸」の最後の一人だったと言っても、多少の誇張でしかない。

 世界中で米国の同盟国と敵国が一様にマティス氏のことを、安心感を得る源泉として扱ってきた。

 米軍の最高司令官がどれほど衝動的であっても、その衝動を抑えてくれるマティス氏がいた。

 この2年間というもの、マティス氏は休むことなく世界を駆け巡り、根本的に変わったことは何一つないと言って米国のパートナー諸国を安心させてきた。

 時には、これらの国はマティス氏を信じた。そのマティス氏が政権を去る。

 政権発足時にトランプ氏を取り囲んでいた威厳のある――そして、さほど威厳のない――現役・退役大将や外交官の面々に加わる格好だ。

 最初から、マティス氏はかけがえのない側近と見なされていた。