(英エコノミスト誌 2018年12月22・29日合併号)

メキシコ新大統領就任、左派ロペスオブラドール氏 貧困・汚職対策など掲げる

メキシコの首都メキシコ市の議会で就任宣誓を終えて演説するアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール大統領(2018年12月1日撮影)。(c)Alfredo ESTRELLA / AFP〔AFPBB News

ノスタルジーの大流行を最大限に利用するためには。

 政治家は常々、過去を利用してきた。だが今では、裕福な国々でも新興国でもノスタルジーが大流行している。

 右も左も民主主義の国も専制政治の国も、こぞって往年の栄光に思いをはせている。

 ドナルド・トランプ大統領が「米国を再び偉大な国にする」と誓う傍ら、習近平国家主席は屈辱の100年を払いのけて中国を黄金時代に戻すべく「中国の夢」なるものを用いている。

 メキシコのアンドレアス・マヌエル・ロペスオブラドール新大統領は、グローバル資本主義に抗って自国の経済的主権を回復することを使命としている。

 ポーランドで実権を握っている有力政治家のヤロスワフ・カチンスキ氏は、ソビエト共産主義の痕跡を一掃して古きよきポーランドの価値観を復興させたいと考えている。

 追憶に耽る理由は国によって異なる。新興国では、過去の栄光は往々にして、未来の勝利の前触れとされる。

 40年にわたって劇的な変化を伴う成長を遂げてきた中国は、偉大な何かのとば口に立っているという感覚を抱いている。