成功するための活用法

 先述した通り、4Pは企業(売り手)視点、4Cは顧客(消費者)視点の考え方だ。4Pのみを重視していては企業側の利益のみを追求することになってしまうし、4Cに偏っては実行不可能な戦略を描くことになってしまうかもしれない。また顧客主義時代とはいえ、あくまでも4Cの基になったのは4Pであることも忘れないようにしたい。必ず、双方の視点から検討・分析する必要がある。

 4P/4C、双方を行き来してマーケティング戦略を練り上げる手法は、新たなサービスや製品を世に出そうとするスタートアップにとっても役に立つだろう。自分たちが提供したい製品が顧客にもたらす価値は何か。販売経路は適切か。価格設定は他の3要素や事業目標と矛盾しないのか。

 こうしたことを明示できれば、投資家からの支援も得やすくなるだろう。起業の基本となる「誰に、何を、どう売るか」にも通ずる4Pと、それを顧客側から捉え直した4C理論。マーケティングに関する施策・分析を行う際は、これらを用いた総合的な観点から検討してみてはいかがだろうか。