日本の人口減少の実態

 15~64歳人口を、生産年齢人口と呼ぶ。その生産年齢人口は、1997年の8726万人をピークとして、ほぼ単調に減少している。平均すると、生産年齢人口は、毎年約60万人減少している。

 したがって、東芝メモリに限らず、日本の企業は今後、持続的に成長するためには、働き手をどうやって確保するかということが喫緊の課題であると言える。

 特に、新卒の学生を採用するのが、困難になってきている。それは図2で、0~14歳の人口がジリ貧であることからも推測できる。つまり、出生数が減っているため、子供の数も減り続ける。したがって、大学生の人数も減り続けているわけだ。

図2 日本の人口減少の実態
出所:総務省のHPのデータを基に筆者作成

 その少ない新卒のパイを巡って、企業は争奪戦を繰り広げることになる。完全に、就活を行う学生が有利な立場に立っている。学生は、選り取り見取りというわけだ。

学生が来てくれない!

 東芝メモリは、営業利益率約40%の高収益を上げ、前述した通り、今後メモリ市場は飛躍的に成長することが期待される。したがって、将来有望な企業であると言える。

 ところが、就活の学生が来てくれないらしい。特に、偏差値の高い理工系の学生が見向きもしないという。この第1の原因は、前述した通り、学生の数が減っていることにある。しかし、それだけではない。

 まず、十数年前から、電気・電子関係学部の人気がなくなり、その結果、電機産業へ優秀な学生が来なくなったという傾向がある。その原因は明らかで、日本の半導体産業は壊滅的となり、続いてテレビ産業も大崩壊したからだ。そのような斜陽化した産業に、優秀な学生は来ない。