(英フィナンシャル・タイムズ紙 2018年11月30日付)

英首相、EU離脱協定案めぐるトランプ氏の懸念を一蹴

英国ウェールズ中部のビルス・ウェルズで、農家や経営幹部らと話す同国のテリーザ・メイ首相(中央、2018年11月27日撮影)。(c)Paul ELLIS / various sources / AFP〔AFPBB News

 英国の官庁街ホワイトホールに設けられた国家安全保障会議(NSC)の仕事は、国が直面する脅威を特定することにある。

 検討する材料は多々ある。イスラム主義者のテロ、ロシアの失地回復主義、炎に包まれた中東、勢いを増すナショナリズム、核兵器の拡散、中国によるサイバー攻撃などがその主なところだ。

 しかし先日、この会議の閣僚や政策立案者たちは、いつもとは異なるやり方を取った。

 よく見えるところに最大の危険が隠れているとしたらどうなるか、と考えてみたのだ。

 この会合で提示された問題――筆者の理解する限り、完全な答えが出ていない問題――は、戦略面の難題は既知の敵の意図ではなく、英国にとって最も重要な同盟国の意図にあるのではないか、というものだった。

 過去70年にわたり、大切にされてきた米国との特別な関係は英国の外交政策の柱だった。

 だが、その米国は一体いつまで頼りになる同盟国であり続けてくれるだろうか、というわけだ。

 最新のニュースの見出しに目を通せば、テリーザ・メイ首相の率いる英政権がそんな疑念を抱きかねない事情が分かる。