最初から救済しますという、トランプとは真逆の立場である。

 この両者の発言からも分かるように、米国はいま分断が鮮明になっている。しかもどちらの立場に身を寄せても本質的な解決策には手が届かない。

 民主党の中にも、無条件に彼らの入国を許すべきではないと考える人たちもいる。

正規の手続きを踏む人々の苦情

 常識的に考えても、ビザもパスポートも持たない外国人を「祖国を追われてきたのです。米国に入れてください」というだけで無条件に入国させることは推奨されない。

 というのも、米国への移民・難民希望者は数多く、今回の移民キャラバンの数千人を受けて入れてしまうと、他国からの難民や他の中南米出身の移民たちが次々と国境に押し寄せて同じ行動をする可能性がある。

 正規の申請手続きを踏み、何年も待っている人たちからの苦情もある。

 いまトランプは当問題での対処を問われている。米軍を使ってまで強硬に移民を阻止する動きが功を奏するのかの答えはまだ出ていない。

 問題処理の仕方によっては政権に大きな打撃になるはずだ。ましてやキャラバンと米軍との武力衝突が起きて死傷者が出たとなるとトランプの責任論が浮上するだろう。