英国の平均寿命の伸び、1982年以来初めて止まる

英イングランド南西部ファルマスで、海を眺める高齢男性(2015年3月10日撮影、資料写真)。(c)AFP PHOTO / JACK TAYLOR〔AFPBB News

人生100年時代の新たな課題

(英フィナンシャル・タイムズ紙 2018年11月24/25日付)

 1997年生まれのジェネレーションZ(ジェネレーションYとも呼ばれるミレニアル世代の後)の一員を思い浮かべてみてほしい。

 彼女は100歳まで生きることが見込まれる。だが、その生涯の大半を、地球温暖化の影響を受けた惑星で過ごすことにもなる。

 そのうえ、祖父母が20代でマイホームを買い、50代で定年し、ざっと国内総生産(GDP)に等しい政府債務という遺産をのこしていくのに対し、自分は80代までずっと賃貸住宅に暮らし、働き続ける公算が大きい。彼女が怒っているのも無理はない。

 一方、ベビーブーマーを思い浮かべてみてほしい。

 彼は59歳で労働力から追い出され、数十年間の経験が瞬時に忘れ去られた。今では、若い人たちから憐れみや蔑みをもって扱われるように感じる。

 それも若者に会うことがあれば、の話だ。というのも高齢化の進む小さな町に一人で暮らしているからだ。彼が怒っているのも無理はない。

 西側社会の世代間の衝突は、経済的または人種的な分断よりも激しいかもしれない。特に英国は今、年配の欧州連合(EU)離脱派と若いEU残留派とのブレグジットの対立に向かっている。確執を和らげるためには世代間の隔離を終わらせる必要がある。