これは常に成立する。前回もお話しした「恒等式」です。

 では、少しだけ「さくらんぼ計算」に似た、この恒等式を使って、楽な計算をしてみたいと思います。

 さくらんぼ計算では「2つの足し算」に「分けていた」わけですが、上では引き算で、20というかたまりから3という小さな部分を除いている。

 これを「さくらんぼの種抜き」と呼ぶことにしましょう。

 絵で書くなら

 こんなふうに考えると、元の問題は、以下のようにとらえ直すことができるでしょう。

 ポイントは、実際に実行すべき計算の大半が「九九」の範囲に繰り上がり桁の「0」がついただけで、それら同志の簡単な加減算で、論理的には同じ正解が得られる点にあります。

 答えは153と得られました。

 「さくらんぼ検算」と同様に、もう1つの方でも「種抜き」をしてみましょう。

 170-17ですから、より露骨に153が正しい答えと、直観的にも確かめられました。