中国、海上演習で空母「遼寧」に戦闘機着艦

中国軍の海上演習で、同国の空母「遼寧」に着艦するJ15戦闘機(2018年4月24日撮影、資料写真)。(c)AFP PHOTO〔AFPBB News

 中国は尖閣諸島を奪取するために軍事力を土台とする攻勢を強め、日本領海に艦艇を侵入させるほか、新たに人民解放軍直属の潜水艦や軍用機の投入による日本領土侵食を開始した──。 

 11月中旬、米国議会の諮問機関がこんな報告を公表した。中国のこの動きは、尖閣諸島での日本の施政権を否定し日中両国間の軍事衝突の危険を高めるとともに、米国の尖閣防衛誓約へのチャレンジだともいう。 

 こうした中国の動向は、最近の日本への融和的な接近とは対照的である。中国当局は米国からの圧力を弱めるために日本への微笑外交を始めている。だが、米国議会の諮問機関による報告は、実際の対日政策の攻勢的な特徴は変えていないことを明示するといえそうである。

中国公船4隻、尖閣沖の領海に侵入

2016年11月に尖閣諸島沖の領海に侵入した中国公船の「海警2502」。中国側の尖閣への攻勢はこのときよりさらにエスカレートしている。海上保安庁提供(2016年11月6日撮影)。(c)AFP/Japan Coast Guard〔AFPBB News

日本に対する軍事力攻勢を拡大

 米国議会上下両院の超党派の政策諮問機関「米中経済安保調査委員会」は11月14日、2018年度の年次報告書を議会に提出した。米中経済安保調査委員会は、米中両国の経済関係が米国の国家安全保障に及ぼす影響の調査と研究を主目的とする委員会である。