⑦ 2018年8月22-23日:米国と中国の貿易摩擦を巡る王受文次官とマルパス米財務次官(国際問題担当)との間で第4回(次官級)通商協議が22~23日にワシントンで開催。

 米中の貿易協議は、6月初旬に劉鶴・中国副首相とロス米商務長官との間で開かれて以来。

 ただ、事情に詳しい関係者によると、目に見える具体的な進展はなく、貿易摩擦が早期に収束する見込みは低下しつつある。(WSJ8月24日)

⑧ 2018年8月23日:制裁関税第2弾発動

⑨ 2018年9月24日:制裁関税第3弾発動

⑩ 2018年9月24日:トランプ米大統領が近く第3弾の制裁関税の発動を表明する見通しとなったのを受け、中国の劉鶴副首相率いる代表団はムニューシン米財務長官らと27、28の両日に閣僚級の貿易協議をワシントンで開催する予定であったが中止した。(WSJ9月21日)

⑪ 2018年9月24日:中国国務院新聞弁公室は24日、「中米経済貿易摩擦に関する事実と中国の立場」白書を発表。

 中国国営新華社通信によると、中国政府は24日に発表した「中米経済貿易摩擦に関する事実と中国の立場」と題した白書の中で、中国の知的財産権保護の姿勢について、「明確かつ揺るぎないものだ。立法や法執行、司法レベルで保護を強化し続けることで明らかな効果を収めている」と強調するとともに、「中国の日増しに強まる知的財産権の保護は外国企業の中国でのイノベーション活動に効果的な保障を与えている」などと指摘。

 一方で、米国の対中貿易制裁については「米国政府による一連の既存の多国間貿易ルールに違反し、破壊さえするような不当なやり方によって、既存の国際経済秩序は著しく損なわれている」

 「米国政府による一方的な貿易戦争の挑発は、世界経済だけでなく米国の国益も損なうことになるだろう」などと反発。(recordchina9月25日)

⑬ 2018年10月1日:トランプ大統領はホワイトハウスで「中国は極めて強く協議を望んでいるが、率直に言って現時点では時期尚早だ。中国側の準備が整っていないため協議はできない」とし、「時期尚早な協議を無理に行えば、米国、および米国の労働者にとって正しい合意は得られない」と述べた。(ロイター10月2日)

⑭ 2018年11月1日:トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は、1日、電話会談し、11月末にブエノスアイレスで開かれる主要20カ国・地域(G-20)首脳会議にあわせて会談することを確認。

 トップ同士による打開を目指して対話を進めることでは一致。(朝日11月2日)

⑮ 2018年11月9日:米側はポンペオ国務長官とマティス国防長官、中国側は楊潔篪政治局員と魏鳳和国務委員兼国防相の米中両国の閣僚による「外交・安全保障対話」が9日、ワシントンで開催。

 終了後の共同記者会見で楊潔篪政治局員は、米中の貿易摩擦について、互いに受け入れ可能な解決策を模索することで一致したと説明。(読売11月10日)

⑯ 2018年11月17日:トランプ政権は5月、中国に対して、1)貿易赤字を2年で2000億ドル(約22兆5000億円)削減、2)先端産業の育成策「中国製造2025」による補助金の撤廃、3)米国並みに関税を引き下げ――など8項目を要求。

 トランプ米大統領は16日、「中国は142項目の行動計画を提出してきた」「取引で合意するかもしれない」と述べ、ただ、同大統領は「重要な4、5項目が解決されていない」と述べて「私にとって、まだ受け入れられるものではない」と記者団に述べた。(日経11月17日)