(英フィナンシャル・タイムズ紙 2018年11月16日付)

中国の対米貿易黒字、9月は過去最大の341億ドル

米ロサンゼルス郡のロングビーチ港に、中国・上海から到着した貨物船(2018年9月29日撮影)。(c)Mark RALSTON / AFP 〔AFPBB News

 統計というものは、予想通りには動かないことが時折ある。米中貿易とドナルド・トランプ氏の困難な問題を例に取ってみよう。

 トランプ大統領は今年に入ってから、米国の対中貿易の赤字額が大きいことに激怒し、中国からの輸入品2500億ドル相当に段階的な追加関税を課した。

 そうすれば米国企業は中国ではなく本国での生産を増やすか、コスト高になる輸入品を回避する方策を見つけるだろう、従って対中赤字は縮小するだろう、というのがホワイトハウスの目論見だった。

 しかし、思惑通りには――まだ――進んでいない。

 目下の現実はその正反対で、米国政府が今月発表したデータによれば、中国に対するモノの貿易赤字は9月に4.3%拡大し、季節調整済みでは8.8%増の374億ドルと過去最大に達している。

 中国からの輸入が8%も増えた一方で、中国への輸出がほぼ横ばいだったためだ。

 月次のデータが当てにならないことはよく知られているが、トレンドは明白だ。第3四半期全体で見ると、米国の対中貿易赤字は1060億ドルで、前年同期の929億ドルより拡大している。

 これもまた、輸入が驚くほど増えたためだ。今年1月から9月までの対中貿易赤字は3054億ドルに達しており、前年同期の2766億ドルを上回っている。