中国EC企業の激しい仕入れ合戦 最終目標は「グローバルな買い付け」

上海で5日に開幕し10日まで開催された第一回中国国際輸入博覧会(2018年11月4日撮影)。(c)CNS/殷立勤〔AFPBB News

1.中国経済は1年半ぶりに緩やかな減速局面入り

 中国経済が1年半ぶりに再び緩やかな減速局面に入った。

 昨年初から本年上半期まで、中国経済は、輸出、民間企業設備投資および不動産開発投資の回復、消費の堅調等に支えられ、雇用、物価とも安定を保持し続けた。

 これほど長期間にわたってすべてのコンポーネント、雇用、物価が同時に安定し続けたことは過去に例がなく、中国マクロ経済は建国以来最も安定した状態を保持していた。

 その安定状態が足許の第3四半期から若干ながら変調を示し始め、緩やかな減速局面に入ったと見られている。

 中国政府(国家統計局)の公式発表(10月19日)でも1年半ぶりに「穏中向好」(安定を保ちながら良好な方向に向かいつつある)という表現を改め、「穏中有進」(安定を保ちながら推移している)とした。

実質GDP成長率の推移

(資料 CEIC)

 久しぶりの変調ではあるが、その低下幅は今のところそれほど大きくない。

 2015年下半期から18年上半期まで3年間にわたり実質GDP成長率前年比は+6.7~6.9%の間の狭いレンジの中で推移してきた。

 2018年第3四半期は同+6.5%とそのレンジから0.2%ポイント下振れしただけである。