2000万人のうち20~30代が65%

 では、なぜ深圳は注目を集めるようになったか。次の2つの点から簡単に説明しておこう(注2)

(1)超急成長・超変貌都市

 深圳は中国大陸側にある香港に隣接した都市であり、超急成長・超変貌を遂げつつある。

深圳で40年間に使用されたコンクリート量は、全人類がこれまでに使用した量に匹敵するというほど

 この都市は1979年に輸出特区、そして1980年に経済特区に指定され、その後10年間で人口は約7万人から約130万人に増加した。そして約40年後の現在は、2000万人と急激に増大している。

 しかも、人口構成の中心は「80後(バーリンホウ)」と呼ばれる80年代以降生まれの新しい価値観をもつ中国の新世代である。そのため、20~30代が65%を占め、65歳以上はたったの2%のみである。日本では、団塊世代とその世代の子ども(団塊ジュニア)である60~70代と40代が人口に占める割合が多く、20~30代は総人口1億2670.6万人のうち2751.5万人と約21.7%に過ぎない。

 さらに、この都市の「超変貌」を端的に示す事例がある。1970年からの40年間で、深圳において使用されたコンクリート量は、全人類がこれまでに使用したコンクリート量に匹敵するとも言われている。

(2)起業社会とエコシステム

 深圳は世界一高い起業率(15%)を誇り、起業家向けシェアオフィスが市内に250カ所以上存在する。また「テンセント」(WeChat運営)や「DJI」(ドローン製造)など、世界的企業の本社も所在している。

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