目標管理や評価は、経営の背骨とも言える重要な部分です。それは将来も変わりません。そして本来、目標設定や評価は、従業員のやる気や可能性を引き出したり、成長を促すためのものです。それなのに、評価業務を普段のオペレーションの1つとして、いかに「そつなくこなすか」に重きを置いている人事の現場もあるように思います。

 一方で、本来の趣旨に沿って熱心に評価業務に取り組もうとすればするほど、今度はその管理が非常に煩雑になってしまう傾向があります。それは自分自身の経験から、実感したことです。

 そこで、サービスによる「目標管理や評価」の「効率化」を目指しました。システム化によって、目標管理と評価に関する作業負荷を軽減し、各メンバーの目標設定に対し上司がフィードバックを繰り返すという健全なサイクルを力強く回していけるようにしたいと考えました。

――どのような人事評価の方法を採用しているのですか。

 人事評価の考え方はさまざまです。何が最適な評価の仕組みかは、人数規模や業種によって異なります。そのため、我々の提供するサービスでも「MBO(Management By Objective)」や「OKR(Objective and Key Results)」を含めた10種類ほどテンプレートを用意しています。

 MBOは、従来型とも言えるドラッカー流の目標管理と評価の手法です。業務をタスク化して評価するという点から、マニュアル化できるような業務が中心の業種では使い勝手がいいと言えます。

 それに対し、OKRは、インテルやグーグルといったシリコンバレーの先進テクノロジー企業が取り入れている方法で、最終的な全社の目標とリンクするような形で個人の目標を定量化して設定します。

 企業の規模が大きくなってくると、自分ひとりの頑張りが、事業のどこにフィットするのか分からなくなってくるケースが多く出てきます。そういった場合にOKRは有効です。

 当社のサービスをきっかけに、こうした最先端の評価方法を導入でき、従業員の目標意識や意欲が高まったという声をいただくこともあります。