テスラが上海市政府と投資契約 年間50万台生産の工場建設へ

テスラのMODEL 3(2018年4月25日撮影、資料写真)。(c)CNS/賈天勇〔AFPBB News

 電気自動車普及のパイオニアとして脚光を浴びていたはずの米テスラモーター。今年に入ってから不調が報道されてきた。

 その原因の一つに、量産モデルである「モデル3」の生産が進まないことが挙げられている。

 CEO(最高経営責任者)であるイーロン・マスク氏本人のキャラなど、生産以外にも不安要素があるようだが、モデル3の生産状況は、テスラモーターの自動車メーカーとして存在できるかどうかに関わる大問題であった。

 モデル3は、400万円程度で購入できる電気自動車の普及モデルとして生産されている。

 この価格を達成するには、量産によるスケールメリットを発揮するしかないので、生産数が伸びないのは死活問題である。

 また、特殊な自動車メーカーを除き、スケールメリットを発揮できる量産ができるかどうかが、まさに自動車メーカーとして成り立っているかどうかそのものである。

 テスラモーターは、6月には週5000台という目標をとりあえず達成したようだ。しかし、その達成にはいろいろとムリがあり、安定して量産できている状態ではないと思われる。

 台数を達成しても、コストと品質が当初の目論見どおりのレベルに達しているかは、また別の問題である。

 台数は出てきても品質が上がず、コストが高いままでは、経営の安定をもたらすような量産はできていないということになる。