それに対する荻野氏の答えも明快であった。
「創業者の浅田がそうであったように、私自身も他の役員たちも、しかるべきタイミングで順次、次の世代にバトンタッチしていく必要があると考えています」
人生100年時代、その後の人生は?
そうは言っても、人生100年時代を迎えた今、その後の人生はどうするのか? それぞれ家族もいるだろうし、子どもたちも進学などでお金のかかる時期と思われるが・・・。
「私の場合は・・・そうですね・・・もちろんまだ決めてはいませんが、自分で何か事業を興すことになるかもしれません」と荻野氏は笑う。
ノバレーゼでは、それだけの覚悟と力量のある人が役員になっていくということか。「人口減少・非婚化・なし婚化」という三重苦の業界にあって、業績を伸ばし続ける企業には、そういう厳しさがあるということなのかもしれない。
そこで、後編では、そこまで顧客に寄り添おうとするノバレーゼでは、具体的にどのような顧客価値を創造するのか、そして、その担い手となるスタッフがどのようにスキルを高めているのかを見てみたいと思う。