・10月5日に発表された米国政府の経済統計で、失業率はこの49年間で最低の3.7%となった──この数字は経済成長率などを含めていまの米国経済が非常に好調であることを実証した。トランプ政権は大規模な規制緩和や大型減税によって米国経済を近年では稀なほど好転させた。

 以上の2点を強調したCNNの報道は、「この結果、トランプ大統領は4週間後に迫った中間選挙に向けて、有権者たちに共和党の実績を十分に訴えることができるだろう」と論評していた。

 米国では、最高裁の9人の判事たちの政治的、イデオロギー的な傾向は現実の政治にも重大な影響を及ぼすとみられてきた。政治の世界で決着のつかない重大案件が最高裁にもちこまれ、その判断の結果が現実の政治を動かすことが多いからだ。たとえば2000年の大統領選挙では、共和党のジョージ・ブッシュ、民主党のアル・ゴア両候補の得票が僅差すぎて選挙管理委員会の段階では確定できず、最高裁の判断を仰いで決定された。

 最高裁判事の政治傾向は基本的に保守とリベラルに分かれており、判決ではその政治傾向が複雑に錯綜する。その色分けは簡単ではないが、一部の学者たちは保守派判事が確実に多数派を占めたことは1930年代以来初めてだと指摘する。リベラル派の判事が1970年代以来、ずっと多数派を占めてきたという見解をとる学者も少なくない。

 現実の政治の世界では、共和党の歴代の大統領と議員たちが「最高裁の保守化」に全精力を傾けてきた。それが、トランプ政権になってやっと実現したわけだ。