おかげで住宅差し押さえが大量に生じるリスクは低下したが、過去10年間に住宅投資から得られた利益の大半が最も年配で最も裕福な買い手に流れたことも意味した。

 若者は平均して3万ドルの学生ローンを抱えており、雇用市場が弱いときに社会に出た。このため、過去の数世代と比べると、今の若者は最初の住宅を買うのが難しくなっている。

 もし住宅市場の最高級層で今我々が目の当たりにしている価格下落が広まったら、その影響はかなり重大なものになりかねない。

 近年、所得ではなく資産価値の伸びが米国経済の大部分を牽引してきた。

 今週、住宅所有に関するセントルイス連銀の会議で発表される新しい学術論文では、米国住宅市場の債務問題がいまだに残っていることが分かっている。

 40年前には、住宅価格が20%下落すると、総所得の約1%に相当する「ネガティブ・ホーム・エクイティ(住宅の資産価値が住宅ローン残高を割り込むこと)」が生じた。

 今日では、同じ20%の下落が5%、金額にしてざっと6000億ドルのネガティブ・エクイティにつながる。

 9月の数字は前月比で若干下落したものの、この数カ月見られた賃金インフレの小幅な上昇が勢いを増していく可能性はある。