(英フィナンシャル・タイムズ紙 2018年10月8日付)

海面上昇で忍び寄る米国の不動産危機、専門家ら警鐘

米フロリダ州サラソタの海岸沿いで建設途中の住宅(2018年6月16日撮影)。(c)AFP PHOTO / Kerry SHERIDAN〔AFPBB News

 米国経済が白熱している。消費者信頼感指数は1990年代以来の高水準にある。失業率は1969年以来の低水準を記録したばかりだ。

 米連邦準備理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は、中央銀行家にしては驚くほど大胆な言葉を使い、「際立ってポジティブ」な景気見通しについて「大満足」していると語り、この好況が「かなり長い間」続くかもしれないと予想している。

 では、これだけ良いニュースが飛び交うなかで、なぜ米国の住宅市場は減速しているのだろうか。

 これは、とてつもなく重大な疑問だ。

 なぜなら住宅はいまだに大多数の米国人の財産の大部分を占めており、大きな経済トレンドを示す伝統的な先行指標だからだ。

 全国的に住宅販売と建築許可が減少している。ニューヨーク市やサンフランシスコ地域、デンバーをはじめ、かつて高騰を演じたいくつかの市場が弱含んでいる。

 建築活動も減速している。住宅建設が米国の経済成長に果たす役割の大きさを考えると、これは懸念材料だ。

 問題は、皮肉なことに、住宅市場そのものの成長だ。