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 すでに、米中露は10年前から非物理的打撃(レーザ兵器を含む電磁スペクトラムの戦い)における優越の獲得に舵を切っている。

 さらに、従来からの物理的打撃(運動エネルギー弾やトマホークに代表される巡航ミサイル・弾道弾などの精密誘導弾による戦い。極超音速ミサイルやレールガンなどはこの分野のイノベーション)を改良しながら、ハイ・ローを組み合わせた戦いに変化させようとしている。

 日本はすでに10年遅れのハンディを背負っているということだ。

 それ以上に、現防衛大綱の底流には安易な海空優先論と陸軽視論が流れているが、実に時代錯誤だ。

 また、物理的打撃しか考慮に入れない考え方では、中国の物量に対抗するために際限ない防衛費を必要とするだろうし、また、弾はあっという間に枯渇する。

 1発数万円の砲弾は今や精密誘導弾に取って代わられた。その値段は数億円から数十億円と至って高価であるから、日本を射程内に収める北朝鮮の数百発のミサイル対処に必要な精密誘導弾分の予算すらつけていないだろう。

 イージスアショアも最終的な防衛の盾として必要だが、中国や北朝鮮のミサイルの飽和攻撃には対応し切れないという軍事常識を、そして、結局国民は守られていないという厳しい真実を理解すべきである。

 恐らく5年後には非物理的打撃が戦場の主役になるだろう。

 もはや遠い将来の装備ではない。物理と非物理的打撃の組み合わせ、ハイ・ローの組み合わせこそ肝要であり、そのため日本も躊躇なく非物理的打撃力の整備に注力しなければならないのである。

 一方、米国などがすでに10年前から非物理的打撃力の開発に着手しながら量産に入れず停滞していたのを不思議に思うだろう。それはゲームチェンジャーに必須な小型・強力かつ「特殊能力」を持つ電源がなかったからである。