(英エコノミスト誌 2018年9月29日号)

ブレグジット後はEU出身労働者の優先受け入れ中止、英首相

英中部バーミンガムの企業をフィリップ・ハモンド財務相(右)と視察するテリーザ・メイ首相(右から2人目、2018年10月1日撮影)。(c)DARREN STAPLES / POOL / AFP)〔AFPBB News

ブレグジット交渉が混沌とする中、水面下では、今後10年間を形作るスケールの大きなアイデアが生まれている。

 現状に不満を抱き、秋の党大会に刺激を求めている英国の有権者には同情する。

 二大政党はどちらもブレグジット(英国の欧州連合=EU=離脱)の催眠術にかけられている。9月23~26日にリバプールで大会を開いた労働党は、党としての立場を明確にしようとせず、さらに激しい口論を招く羽目になった。

 9月30日~10月3日にバーミンガムに集う予定だった保守党は、欧州政策をめぐってひどく分裂しており、自党選出の首相の更迭が大っぴらに企てられている。

 2年前の国民投票の激震は、英国の政党を何も増して活気づけたものの、おかげで他のテーマについての議論はすべて二の次になってしまった。

 だが、EU離脱後に英国が進むべき方向について政治家たちが考え始める兆しが、ようやく見られるようになっている。

 西側諸国のありとあらゆるタイプの政府を数十年にわたって支えてきた基本的な考え方の一部を、右派や左派が問い直す動きが出ている。ここで説得力のある回答を示すことができた政党は、英国の政治を今後何年間も牛耳ることになる。

 そして、ブレグジットという反乱に続いて他国でポピュリストの反乱が起こったように、英国でいま醸成されているアイデアも他の国々に広がっていくかもしれない。

 その中には、有望なものもあれば、紛れもなく危険なものもある。