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 また、新装備の導入・配備から訓練習熟には時間を要し、事案が持ち上がってから導入だ、訓練だといっても間に合わない。それよりも何よりも、先述したように脅威の対象は北朝鮮ばかりではない。

 日本周辺には脅威を与える核兵器や弾道ミサイルが既に実戦配備されているが、憲法9条を信奉してやまない野党などが安全保障問題を忌避し、「さわらぬ神に祟りなし」とでもいうような心境で誤導してきた結果、国民は余りにも能天気すぎたのだ。

睡眠不足は任務を阻害する

 現在の弾道ミサイル対処は第1段が海上自衛隊のイージス艦であり、第2段が航空自衛隊のパトリオットの2段構えになっている。

 しかし、パトリオットは拠点防御兵器で射程は短く迎撃に成功したとしても国土上空で破壊することとなり、当然のことながら国土・国民への被害が懸念される。

 そこで、イージス艦で打ち洩らさないようにしなければならない。当然のことながら、数少ないイージス艦が昼夜を分かたぬ迎撃態勢で重責を担うことになる。

 指揮官が率先垂範することは言うまでもなく大切であるが、指揮官に最も必要なことは適切な判断力である。その判断力を鈍らせる最大の敵が睡眠不足とされる。

 作戦が長期になればなるほど、また状況が錯綜するほど適切な判断が求められる。このようなことから、困難な状況に立ち向かうほど、指揮官は十分に睡眠をとることが大切である。

 イージス艦は3隻で全土をカバーすることになっているが、そもそも隻数が少ないために、艦員たちが過労を重ね、場合に行っては任務達成に支障をきたさないとも限らない。

 弾道ミサイルの脅威のような状況下では日本全域、さらにはシーレーンなどが防衛対象であろうし、海自の主力艦は弾道ミサイル対処だけでなく本来の任務である艦隊防護などに運用されるであろう。

 そこで、弾道ミサイル迎撃の任務を海・空自衛隊に皺寄せすることなく、全自衛隊が分担することは賢明な方法である。陸上固定式のイージス・アショアは2基で全土をカバーする能力を有する。