(英エコノミスト誌 2018年9月22日号)

ブラジル大統領選の最有力候補、腹部刺され内臓に達する重傷

ブラジル、リオデジャネイロを訪れた右派大統領候補、ジャイル・ボウソナロ氏(2018年8月27日撮影)。(c)Mauro PIMENTEL / AFP〔AFPBB News

極右のジャイル・ボルソナロ候補が当選したら大変なことになる

 「神さまはブラジル生まれ」ということわざがある。人気のある映画のタイトルにもなっている言葉だ。

 確かに、その美しさ、豊かな自然、音楽などに触れると、何か特別な祝福を受けている国なのではと思うことも少なくない。

 しかし当のブラジル国民はこのところ、本当の神はこの映画に登場する「神さま」のように休暇を取り、どこかに出かけてしまったのではないかと疑っているに違いない。

 景気は散々で、財政は逼迫し、政治は腐敗し切っている。路上での犯罪も増えている。世界で最も危険な20都市のリストには、ブラジルの都市が7つも入るありさまだ。

 来月に予定されている国政選挙は、ブラジルが新たなスタートを切るチャンスとなる。

 しかし、非常にあり得ることだが、右派ポピュリストのジャイル・ボルソナロ候補が大統領選挙で勝利すれば、何もかもが悪化するリスクが生じる。

 メシアス(メシア、救世主の意)というミドルネームを持つ同氏は、救済を約束している。だが実のところは、ブラジルにとって、そして中南米にとっても危険な人物だ。

 ボルソナロ氏は、米国のドナルド・トランプ大統領、フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領、そしてマッテオ・サルビーニ副首相を擁するイタリアの左右連立政権へと連なるポピュリストクラブの新メンバーだ。