オープンイノベーションは当然至極なフランス、ドイツの取り組み

addlight journal/2018.7.26

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株式会社アドライト運営による、イノベーション創造を加速するメディア「addlight journal」から選りすぐりの記事をお届けします。

 6月25日、株式会社アドライト主催のもと、海外のオープンイノベーションやトレンドをキャッチアップするイベント「Trend Note Camp 15 ヨーロッパに見る官民イノベーション共創〜フランス、ドイツほか〜」をFINOLABにて行った。

 本イベントでは、ゲストスピーカーとしてFutuRocket株式会社 代表取締役・美谷広海氏、World Innovations Forum Japan AMBASSADOR(日本代表)・Christian Schmitz氏が登壇。日本よりオープンイノベーションが先行しているドイツやフランスを中心に触れた。

フランスこそがオープンイノベーションのホットスポット

 オープンイノベーションやスタートアップ分野では、中国・深センやアメリカ・シリコンバレーが現在その名を轟かせている。しかし、「フランスこそがこれからのホットスポット」と美谷氏は言う。オープンイノベーションの祭典「Viva Technology」を例に解説した。

 Viva Technologyはフランスの大手企業とイベントがコラボレーションしてできたもので、各社が100社前後ずつピックアップするスタートアップのブースで構成される。出展するスタートアップは、各大手企業が課題を出し、解決策を提示した先を選定のうえ決まる。

 こうした形をとる背景に大きく2つの背景があると美谷氏。一つ目めは「雇用形態」。フランスは雇用形態が日本と似ている。企業側は社員を辞めさせることも少ない分、採用も少ない。さらに、企業はコストの高いR&Dを抱える代わりに足りないものを補う業務提携やスタートアップへの小額投資が多く、これもスタートアップがフランスで活発化する原因だと氏は語った。

 加えて、フランスの手厚い福利厚生も起因しているという。大手企業から独立し、起業後失敗しても元の大企業に戻れる仕組みや、起業中の失業保険が下りるなどのセーフティーネットも重要な役割を果たしていると分析した。

FutuRocket株式会社 代表取締役・美谷広海氏

 もう一つは「アフリカ市場への期待」。フランスはかつての植民地時代の背景から西アフリカへの影響力が大きく、次の新興国市場へのゲートウェイとしての注目が高まっている。企業側としても「既存の枠組みのない状態」から物事が始められるため、新しいものを作り出しやすいという背景がある。インフラも整っていない今がチャンスとばかりに、アフリカ市場を含めたフランス市場に期待が高まっていると見ている。

 講演中にはニッチな国としてアンドラにも注目が集まっていると美谷氏。人口わずか7.5万人のアンドラは、EU加入国でないことを理由に、ブロックチェーンや仮想通貨まわりの取り組みが盛んだという。毎週月曜日にブロックチェーンのイベントが開かれ、100人以上のブロックチェーンやコイン発行者、マイニング、投資家などが集まるという。