信長にも飲んでほしかったオランダの贅沢リキュール

440年の歴史を持つリキュール「ボルス」

2018.09.20(Thu) 町田 誠
筆者プロフィール&コラム概要
オランダ生まれのスピリッツ「ジュネヴァ」。

「イギリス人はジュネヴァが何かを解明できず、再現しようとして生まれたのがジンなのです。オランダでは“ジュネヴァ”でしたが、イギリスでは“ジェニーヴァ”と呼ばれ、それが短くなり“ジン”と呼ばれるようになりました」

 今でこそ、カクテルのベースにはウイスキーもジンも使われるが、かつてはジュネヴァを用いたものが主流だった。米国で伝説のバーテンダーと呼ばれたジェリー・トーマス(1830-1885)が1862年に著した『Bar-Tenders Guide』では、紹介している200のカクテルレシピのうち、4分の1でジュネヴァが使われていた。

「伝統的なカクテルに広く使われていたのですが、米国の禁酒法や第二次世界大戦の影響で輸出できなくなり、ジュネヴァの広がりは途絶えてしまいました。それで、ジュネヴァはローカルなスピリッツになってしまいましたが、その後、ジンの人気が高まるに伴って、その歴史から『ジュネヴァって何だろう』と注目を集めています」

野菜の色は見た目だけじゃない

 原点と歴史をたどる楽しみ方。しかし、それは単にこれまでに生み出されたものを楽しむということではない。ルーカス・ボルス社は、これまでもプロのバーテンダーと共同開発を進め、新しい世界を切り開いてきた。そして、その与える影響は、飲料の領域にとどまらないようだ。

 ルーカス・ボルス社は、その440年の長い歴史の中で、さまざまなリキュールを世に送り出してきた。現在、日本では36種類のフレーバーが展開されている。そして、その色とりどりのリキュールの美しさは、飲料としての楽しみ方だけではなく、料理の世界のインスピレーションをも刺激した。

 今回のオープンに合わせ、銀座クルーズ 取締役 総料理長の諸星純一(もろほし・じゅんいち)氏は、「ボルスのカラー×野菜の色」をコンセプトに、「7色に輝くアンティパストミスト」と名付けたオリジナルメニューを考案した。

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フリーライター。ライフスタイル分野を中心に、社会の動向から趣味の話まで幅広く取り扱う。


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