ヒッグス粒子の崩壊、LHC実験で初観測 発見から6年

スイス・ジュネーブ近郊メイランにある欧州合同原子核研究機構の施設内の実験装置「コンパクト・ミューオン・ソレノイド」(2015年2月10日撮影)。(c)AFP/RICHARD JUILLIART〔AFPBB News

 9月4日から5日にかけて関西を襲った水害と、前後するように北海道を揺るがした6日未明の地震は、各々それに続く2次的な災害の波及は大きく、本稿を書いている7日時点、いまだ収拾の目途が立っていない状況と伝えられます。

 関西では連絡橋にタンカーが衝突、海上5キロの人工島が孤立状態に陥りました。

 北海道は全域がブラックアウト。

 これは電源のみならず、ガス水道などあらゆるライフラインが途絶えた状態を、北海道大学在勤の友人からリアルタイムで連絡があり、都市生活のアキレス腱を改めて思い知らされました。

 被災者の皆さんには、くれぐれも2次、3次被害の拡大のないよう、心からお見舞い申し上げます。

 今回は、立て続けに襲い掛かってきた天災と別に、日本の科学者が世界で活躍する最新の快挙と、その周辺をお話ししましょう。

 8月28日、欧州合同原子核研究機関CERNは「ヒッグズ粒子がボトム・クオークと相互作用する湯川結合」をLHC(大型ハドロン衝突型加速器)のATLAS測定チームが初めて観測したとのプレス発表(参照=http://atlas.cern/updates/press-statement/observation-higgs-boson-decay-pair-bottom-quarks)を行いました。

 ATLASチームを牽引する東京大学素粒子物理国際研究センターからもリリース(参照=https://www.icepp.s.u-tokyo.ac.jp/information/20180828.html)がありました。

 何が快挙なのか?