チェチェン紛争時、当時のロシア歩兵部隊は訓練ができておらず、何時まで経っても制圧できないでいた。

 そこで、最終的にウラジオストックの海軍歩兵を連れて行ってチェチェンを制圧することができたのである。

 中国も緒戦に勝つことには必死であり、必ず精強部隊を使うだろう。空挺がパラシュートで降りなければならないと言う戦時のルールはない。

 その南西諸島には、陸自のおおよそ半分の戦力を展開させなければならない。

 本土に残るのは現有戦力の半分以下だ。そんな時に国内では、中国の留学生も旅行者なども命令があれば軍務に服さなければならないという中国の国防動員法に基づき、有事になるとあちこちでテロ、妨害・破壊活動が頻発するだろう。

 当然その中には中国の特殊部隊も紛れ込んでいるだろう。

 日本は観光立国を目指すが、このような脅威に何の対抗手段も法律もない中で、大混乱に陥るだろう。

 韓国では、十数人の北朝鮮特殊部隊が侵入してきた時に、5万人以上の韓国軍を投入したが、結局全滅させることはできなかった。

 南西諸島でも陸自は手薄、本土でも手薄な状態が有事の現実だ。

 こんな状況で陸自を減らせと言えるのが不思議だ。国民を守ることに本気でないこの国の現状が、陸自を削減して海空に回せと言う無責任な議論を放置しているのではないだろうか。