2014年に拠点をヤンゴンに移してジャーナリスト活動を続けつつ、今年からティラワSEZ管理委員会に対してパブリックリレーションの指導も行っている。

 北角さんがまず呼びかけたのは、メディアモニタリング。

 地元紙に掲載されたティラワ関連記事の見出しと要旨を定期的に把握するよう習慣づけ、自分たちの事業がどう書かれているか把握させることで、必ずしも批判記事ばかりではないことに気づかせ、メディア不信を払拭するのが一つの狙いだ。

 外部講師の活用も積極的に進める。

 5月下旬には、週刊誌ミッジーマの元編集局長で、現在はミャンマージャーナリスト育成学校(MJI)の教頭として後進の育成に尽力するセインウィン氏をゲストに迎えたセミナーも開催。

 国会議員の広報アドバイザーとしても活躍する同氏の講演は3時間以上続いた。

 「取材中、腹が立っても記者とケンカしてはいけません。発言はすべて記事にされると自戒しましょう」

 「人間は聞いたことの1割しか覚えていられないもの。伝えたいメッセージは端的に繰り返し伝えるのが効果的」

 こういった実践的なメッセージの数々を誰一人中座することなく聞き入った。